ボーダレス・アートミュージアムNO-MA企画展「GIRLS 毎日を絵にした少女たち」が開催中です。※終了しました
現在、ボーダレス・アートミュージアムNO-MA企画展「GIRLS 毎日を絵にした少女たち」が開催中です。
大正生まれのシスコ、澄子、ゑい。時を超えて描いた少女のときめき――
本展に出展する3人は、大正初期に生まれ、激動の時代を生きています。彼女たちは、不思議なことに皆、歳を重ねてから過去を追憶し、堰を切ったように大量の絵を描いています。川で遊んだ日、親戚がたくさん集まった日、妖精を見つけた日、戦時中のある日。それから妻となり、母となり、やがておばあさんとなって過ごした日々。在りし日の瞬間瞬間に宿るときめきを絵にしたためていきました。今そこにある暮らしや、過去からの出来事の一つ一つを肯定していく姿は、彼女たちによって描かれた絵のごとく美しく、歳を重ねてなお少女のようにきらきらと輝いているように見えます。3人の少女の眼を通して見つめられた大事な瞬間を伝える絵は、私たちに毎日がかけがえのないものであることを伝えてくれるでしょう。
出展作品
出展者
塔本シスコ Tohmoto Shisuko
(熊本県/1913-2005)
50歳の頃、画家である息子が描いた100号の絵の表面の絵の具を包丁で削ぎ落とし、上から自己流の絵を描き始めました。
「私だって絵を描きたい」という思いが溢れ出したのでしょう。彼女にとって、描くべき素材は山ほどあり、家族のこと、
幼少期の思い出、身の回りに溢れる愛すべき存在立を余すことなく描きました。
仲澄子 Naka Aumiko
(滋賀県/1916-2015)
90歳になってから過去を追想し絵日記を描き始めた、すみおばあちゃん。その動機にあったのは、遠い昔のことを、
子どもや孫、ひ孫に伝えておきたいという気持ちでした。だんだんと記憶は鮮明さを増し、一日中描き続けていたことも
あるといいます。残した絵には、彼女自身が少女であったころに思ったことや、大切な瞬間の数々が刻まれています。
土方ゑい Hijikata Ei
(愛知県/1914-2016)
80歳から絵を描き始めたゑいさん。その後100歳を超えるまで、動物や家族との思い出、旅行先の風景など、親しみを感じて
いるテーマを、正確な構図や遠近法などにはとらわれず、思うがままに紙の上に表現していきました。また、イラストレー
ターである孫との一連のコラボレーション作品も制作しており、彼女の絵を語るうえでとても大事な要素となっています。
ボーダレス・アートミュージアムNO-MA企画展「GIRLS 毎日を絵にした少女たち」
2018年4月28日(土)~7月29日(日) | |
会場:NO-MA(滋賀県近江八幡市永原町上16(旧野間邸)) 塔本シスコ、仲澄子、土方ゑい | |
月曜日(祝祭日の場合は翌日休館) | |
一般300円(250円)、高大生250円(200円)中学生以下・障害のある方と付添者1名無料 ※( )内は20名以上の団体料金 |
主催:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA 社会福祉法人グロー(GLOW)~生きることが光になる~
後援:滋賀県、滋賀県教育委員会、近江八幡市、近江八幡市教育委員会
協力:一般社団法人近江八幡観光物産協会 NPO法人しみんふくし滋賀
※講演やワークショップなど関連イベントも多数開催します。 詳しくはNO-MAのホームページをご覧ください。