グロー(GLOW)には 「輝く、光を放つ」 「安定したムラのない光」 という意味があります。
私たちは、生きることの尊さを表す 「生きることが光になる」、 誰でも持っている「ほほえむちから」 という二つの言葉を大切にします。
2017年9月13日(水)から9月28日(木)にかけて、能登川博物館で第5回能登川作業所 作品展が開催されました。
期間中は多くの地域の皆さまにお越しいただき、作品をご覧いただくことができました。本当にありがとうございました。
こちらでは展示された作品の中から一部を取り上げ、紹介させていただきます。
個性豊かな作品を是非ご覧ください。
月に1回先生に来ていただき、みんなで作品を作りあげています。今年の作品は象形文字や好きな物などをテーマとして取り組みました。
仕事も食事も絵も描くのも後片付けも早い。いつも急ぎ足。色鉛筆を右から順番に少しずつ使っていく。黒のマジックペン、ボールペン、ホワイトボードのペンも使って独特なフォルムが生まれる。納得いくまで描き続け、最後は破ってゴミ箱に捨てる。何百枚何千枚の中から、「捨てないで下さい」とお願いして半年間、かろうじて破られずに生き残った作品たち。
絵本を描きたいという目標を持ち、それに向けて、登場するキャラクターを小さなスケッチブックに次々と描きすすめた。100体近くのキャラクターたちが生まれた。さて、絵本!どうやって作るのか?もう一度物語を作ってキャラクターを登場させる?難しい・・・。そこで大きく描いてみた。はっきり色の出るクレパスを使って。
女性ファッション雑誌から入念に慎重にモデルを選び、ミニスカートの足の長いモデルさんを描いていく。もちろん持っているカバンも重要でちゃんと描く。足の指まで描く。髪の毛の色、服、スカートの色、同じ色が続かないように、考えに考えて、時には「問うてこな」と事務室まで行って職員に聞きに行く。何色が良いのかと。気が乗らないと10分程で画材は片付けられてしまう。わずかな時間ずつしかすすめられないその絵の女性たちは少しずつ華やかに彩られる。
今年のお正月休み明けから、みかんの皮のつぶつぶから描き始めた。そこへ、様々な登場人物、事柄が加わり、8月末まで描き続けた。まだもしかしたら描き終わってはいないのかも知れない。また、作業所では花見やお出かけをする機会がある。そこでスケッチブックと鉛筆を渡すと「絵、描く」とその場に座りスケッチが始まる。遠くの山々や砂浜、または鯉のぼりや建物等。色鉛筆も渡すと少し色も加わる。数分の間にさっと描き、作業所に戻ってから、何日もかけて描き足して色を塗る。即興でも、じっくり気長でも、いつも描く事を拒まない。
作業所では、言葉で自分の気持ちや思いは語ってくれない。騒がしいのは嫌い。でも仕事なので作業には渋々取り組む。本当は静かな場所がお好み。帰りの送迎車の中ではニコニコ顔でフフと喜びがこみ上げてくる。午後は出来るだけ静かな場所で、唇を尖らせながらもクレパスで時折紙や布の上に色をのせて行く。やっと手に取ったクレパスも気付かないうちにそっと置かれ、本当に少しずつすすむ。そのほんの?3カ月程の積み重ねがこのYシャツの全身の模様となった。
手先が器用で、始めた作業はあっという間にこなしてしまう。気が向けば。眠気との闘いもある。これと決めた用紙は、お気に入りのハサミと定形で切っていく。ゆるめののりを、塗る事も楽しみながら、どんどん積み上げていく。のりを塗る事だけに集中する日もある。ジグソーパズルに没頭する日もある。コツコツぴったり合う場所を探す。貼る紙の大きさや場所もぴったり合うポイントが彼女にはある。
お花見、琵琶湖湖畔や、近くの公園へのお出かけの際、もう行くと決まったら、袋を用意する。のんびり景色を見るよりも、落ち葉や小枝、どんぐり等を一生懸命拾う。帰ったら早速、洗って干して乾かす。次の日の材料にするためだ。たっぷりの、のりを付け、紙に貼る。そして一旦窓辺で乾かし、ペンを入れる。色んな色の葉っぱになる。
デザインカッターでカレンダーの数字を丹念に切り抜く。大きな数字から前後の月の小さな数字まで。文字は抜かない。切り抜いた数字は小袋にしまい保管する。自宅では、それらの数字をコピー機に並べコピーするらしいのだが、作業所ではコピーは要求しない。保管されている切り抜かれた数字たちをじっくり見たい。数字たちを並べ、貼ってもらった。隙間なく彼の秩序にのっとて配置された数字が、Tシャツのデザインとして浮かび出る。
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