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養護老人ホーム ながはま

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事業名:指定施設入居者生活介護事業ー外部サービス利用型・介護予防特定施設入居者生活介護事業ー外部サービス利用型

老人ホームながはまは、平成26年に改築され、全室個室の養護老人ホームに生まれ変わりました。

新しい建物は、木の温もりと暖かな光を感じるよう配慮され、温かさにあふれた生活環境を演出します。

老人ホームながはまは、環境・経済的な理由及び一人暮らしが不安・又家族と一緒に生活ができない理由で、ご自宅での生活が困難な高齢者が生活しておられます。

安心・安全な暮らしのなかで、利用する人が生きがいを持って、「笑いとぬくもりのある生活」を送っていただけるよう、真心を込めたサービスを提供します。

また、地域とのつながりを大切にし、住み馴れた地域でずっと暮らしていけるよう、サービスメニューの充実にも努めています。

養護老人ホーム ながはまの施設情報

施設名 養護老人ホーム ながはま
施設種別 養護老人ホーム
事業種別 指定施設入居者生活介護事業―外部サービス利用型
介護予防特定施設入居者生活介護事業―外部サービス利用型
郵便番号 〒526-0828
住所 滋賀県長浜市加田町19-6
アクセス *米原IC・長浜ICより車で約15分
*長浜駅・米原駅よりタクシーで約15分
駐車場 あり
電話 0749-62-2897
FAX 0749-62-2896
定休日 定休日なし
開設日 1963(昭和38)年8月
居室等設備 ●居室…全て個室(ベッド部屋90室)
●食堂 ●集会室 ●一般浴室 ●洗面所 ●トイレ(すべてバリアフリー) ●医務室 ●調理室 ●相談室 ●静養室 ●事務室 ●作業室●理髪室 ●ギャラリー ●談話室 ●地域交流スペース ●支援員室 ●洗濯室 ●喫煙室 ●霊安室 他
定員 養護老人ホーム:90名、生活管理指導短期宿泊事業:4名
協力病院 市立長浜病院 、吉田内科クリニック(嘱託医師)
併設施設

養護老人ホーム の関連施設

行ったり来たり、歩かされることの施設の優しさ〜大西暢夫の写真と言葉で綴るGLOW〜

 GLOWが運営する養護老人ホームの一つ『ながはま』にお邪魔した。

 ながはまには、現在88名のお年寄りが共同生活をしている。

 中に入ると、とにかく長い廊下が印象的だった。その距離なんと110mもある。行ったり来たりするお年寄りの姿が一目瞭然で見渡せた。

 毎日三食の食事と、10時と3時に出るおやつの時間を入れると、食堂まで5回も行き来する。

 端に部屋がある人は、それだけで1キロくらいはウォーキングすることになる。

 腹が減ったら仕方なく、食堂へ行くしかないのだ。自然体のいい運動だ。

とにかく廊下が長い。行き来するたびに、すれ違う人との会話が始まり、そこで用事が生まれる。井戸端会議のようななものだ。

 ながはまには、お年寄りが通うデイサービス『とよしま』が併設され、朝や送迎の時間になると、人の出入りがあり、わさわさと慌ただしくなる。現在1日あたり10名の方々が利用されている。

 「兄さん、どっかで見た顔やな?写真を撮りに来たの?」

 よりあいのような家族的な光景は、小規模ならでは。

 利用者さんとは、友達のように接しているスタッフに見えるが、実は気配りを常にしていた。

 家庭のような雰囲気を醸し出しているが、家族ではない。その距離感を保つのはさすがプロの仕事だ。

「一人部屋はいいね。気を使わんでええからな、でも端っこの部屋やろ、どこへ行くのも遠いんや。イヤでも動かないかんし。」

 所長の上野康子さんが、丁寧に施設の案内をしてくださった。

 「笑いと温もりのある生活の場を提供します。というのが、ながはまのスローガンなんです。

 地域の人たちが話題にしている老人ホームの認識は、近くにある特別養護老人ホームがほとんどです。私たち養護老人ホームも、頑張らなきゃいけないですね!

 もっと地域に根ざした施設をアピールしていくことがこれからの課題です」と切り出した。

 しかし地域の人たちが、一般的な特別養護老人ホームとながはまのような養護老人ホームの違いを理解した上で、話題にしているのだろうか、そこは取材を重ねるたびに疑問に思うことだ。

 『老人ホーム』という一つの共通言語で施設を一本化して考えている人が多いように思える。

 僕も最近までその違いがよくわからなかった一人だ。

 近日オープンする老人ホームなどの宣伝などは、特別養護老人ホームがほとんどだ。いわゆる『特養』と呼ばれる施設のことだ。養護老人ホームの宣伝広告など見たことはない。

 養護老人ホーム ながはまは、身体的理由だけではなく、社会的に養護しなくてはならない人たちが暮らす施設だ。それは精神的や、経済的理由など受け入れるための範囲はとても広い。

 家庭環境などの理由で自宅に暮らすことができない自立した高齢者を受け入れるが、特養と大きく違うのは、介護保険で入所するのではなく、市町村の措置であるということだ。

 一般人には馴染みのない言葉が並んでいるが、措置という言葉を聞くと、何かしらの事情を抱えて暮らしているんだなというくらいは想像できるだろう。

 そんな理由を教えていただくと、施設のアピールや宣伝する難しさが壁になるのも理解できる。

北陸自動車道に近いが、とても静かな場所だ。近くに池もあり、散歩コースにはいい所だ。

 家族との関係もうまくいかない方々が暮らしているそうだが、ながはまには、家族会というものが存在する。

 もともと離れて暮らした方が良いと言われた家族も、家族会に参加することで、少しづつ改善に向けて歩むことがあるという。上野所長は、

 「家族との距離をあけることによって、改善することも多々あるんです。中には、よりを戻す家族だってあるんですよ」と語った。

 家族と利用者の仲介役でもある養護老人ホームは、お年寄りを養護するだけにとどまらず、関係改善への糸口を見つけ出す大きな役目も持っていた。

 とは言っても、高齢化とともに家族会の参加率も悪くなっているのは現実だ。 面会に来てくれない家族を待ち続け、不安を抱えているお年寄りも多いことだろう。

 少し前までは、「姨捨山」とか「捕えられた」など養護老人ホームのイメージする表現がそのように語られていたという。

 デイサービス『とよしま』に人が出入りするようになってから、悪い印象が少なくなってきた。

違う入口から、デイサービスに通ってくるお年寄りが集まる。毎日、この出入りがあることで、養護老人ホームを知ってもらうチャンスになるのだろう。

 ここに暮らすお年寄りに声をかけてみた。

 「私は16年も暮らしているわ。50年以上の人もおるって聞いとるよ。

 一人部屋になって快適になったけど、二人部屋の良さもあったな。当時、16歳も年上の人と同室やったが、洗濯をしてやったり、掃除もしてあげた。でもそういう世話は、普通に家でやってきたことやからな。だからそれはそれでよかったんや」

 なんと104歳と105歳の明治生まれの長老が暮らしている。出された食事をエネルギッシュにガツガツと口に運ぶ。

 「おいしいですか」と尋ねると、

 「うん!」と、歯切れのいい大きな返事が返ってきた。その度に周囲が笑いに包まれた。

年をとっても食事の時間はやっぱり楽しい。空気が動くというのか、賑やかになるというのか。

 所長の上野さんは、平成26年から地域に向け、新たな発信を試みた。

 それは仕事の拡大ではなく、知ってもらうことの思いが何より最優先したことだろう。

 その発信の一つが、「仕事にきゃんせ」という社会貢献事業だ。

 「(こっちに)きんさい」が、さらに鈍った「きゃんせ」。仕事においでという意味になるそうだ。

 地域に暮らす若年認知症の方々が、社会とのつながりを保っていく場所の一つ。現在は車のシートにマグネットを取り付ける作業を、近所の工場から請け負っている。

 可能な限り働くことができる就労の場であったり、次第に少なくなっていく交流の場を提供しようとしているのだ。

 「本当ならば、この長浜市にも大勢の若年認知症の人たちがいらっしゃるはずですが、まだまだ声高に言えない社会なんですね。家族で隠そうとしているのがわかるんです。

 地域包括などと連携していても実際のところ数字は把握できていません」

 現在は、ケアマネジャーとの連携で繋がった女性が『きゃんせ』に通う。

 「引退されたご主人が付き添ってくれていますが、ここを利用することで、家族にも休憩していただきたいと考えています。

 若年認知症だけに特化するのではなく、保健所に相談してみたところ、引きこもりの若い人たちにも来てもらえるようになりました。

 現在若年認知症の方は3名ですが、この運営、何も利用料をいただいていないんです。県からの補助を少しいただいている程度です」

 交流スペースがあるというだけでなく、スタッフの優しさが軸になって生まれた試みだと感じた。

 さらにこども食堂を月に一度行ったり、地域の人たちに有効活用してもらおうと場所を提供したり、今までなかった人の出入りを実現させた。

 建物の中に風が吹いているというだけで、次の何かが生まれようとする。

必要とされていて、時間までに行くところがある。そのことが柱となり、生きようとする力に繋がるような気がする。その場を作るだけでも、福祉施設の役割は大きい。

 理解しようとしない社会の歴史が長かった分だけ、実現化することは容易ではないだろうが、動かすというエネルギーがあることで、錆び付いた滑車が回り出すことだってありうる。

 事実や現実を知った人たちは、「なんだ!そんなこと?」とあっけらかんと受け入れるかもしれない。しかしそのきっかけを作ってくれるスタッフの力量は福祉業界をいい方向に変えようとしているのだと思うのだ。

 ながはまの目指しているところは、素敵な養護老人ホームを作るのではなく、公民館のような居場所を作ろうとしているのではないだろうか。

 子どもがいて、お年寄りがいて、食べ物があって、それを作る人がいて、怒られ泣きベソをかく子どもがいる。

 そのためにまず出入りしていただき、知ってもらう。何度も上野所長が繰り返した言葉だった。

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