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能登川作業所

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事業名:生活介護事業・就労継続支援B型事業

体育館や図書館、博物館など公共施設に隣接した環境に能登川作業所があります。

平成25年度に改修を行い、作業スペースの拡大、障害特性に配慮した個室の設置、リラクゼーションルームや静養室、浴室を設置し、新しく生まれ変わりました。

知的障害や発達障害などにより、企業就労が難しい人が多く利用しています。生活支援員、職業指導員などの職員を配置し、楽しく働く事を通して、豊かな心や生きがいを育てることを目標に日々の作業や生活を支援しています。

作業内容は、企業から受注した仕事、企業に出向いての仕事、公共施設の清掃、広報配布などがあります。

能登川作業所の特徴としては、創作活動(絵画、織物、書道)、ミュージックケアを行っているところです。また、ボランティアの受け入れや、作品展の開催も積極的に行っています。

能登川作業所の施設情報

施設名 能登川作業所
施設種別 障害福祉サービス事業所
事業種別 生活介護事業
就労継続支援 B 型事業
郵便番号 〒521-1225
住所 滋賀県東近江市山路町614
アクセス *JR「能登川」駅より徒歩15分
駐車場 あり
電話 0748-42-5880
FAX 0748-42-5880
営業時間 8:30-17:15
定休日 土曜日

日曜日・年末年始(12/29~1/3)

開設日 2008(平成20)年4月 <前身:のと川共同作業所、1991(平成3)年4月>
定員 生活介護:15名、就労継続支援B型:10名

見えない連携と、ご近所が暮らしを支える。〜大西暢夫の写真と言葉で綴るGLOW〜

 町から少し離れた田園地帯に、能登川作業所がある。敷地が広く、落ち着きと、ゆったりとした余裕を感じる。

 能登川作業所は、就労継続支援B型と生活介護の複合型施設である。

 就労継続支援B型は、企業からの下請け作業を継続しながら、就労に必要な知識や能力の向上を図る上での訓練を目的としている。

 もう一つの生活介護とは、企業からの下請け作業もするが、それだけではなく、自分がしたい創作活動を主にしている。

 絵を描く人、さをり織りをする人などそれは様々だ。

 障害の程度によって、それは分けられているようだ。

 就労継続支援B型の部屋を覗いてみると、業務用掃除機のフィルターを整える仕事をしていた。

 そのフィルターを10枚ずつにわけ、1000枚入る大きな段ボールに整理していくという仕事だ。

 数字が数えられない人には、10枚が入るような仕切りをした箱を職員が作り、その中に一枚ずつ入れていくように伝える。『伝え方』をその人に合った仕組みにするだけで、確実に一組10枚の束が完成する。

 職員のちょっとしたアイデアが、彼の仕事を導き出した。

1から10まで数えることを、1から10まで、箱に入れて間違いなく10にすることを考えたスタッフがいる。数えるという仕事を、箱に全て入れることで、成立させている。

 さらにその奥の部屋には、同じB型でも、少し複雑な作業工程が含まれるグループが、4人で仕事をしていた。

 それも障害の程度によって分けられ、ここではさらに高い能力が必要な仕事をしている。

 解体工事などで使われる、ダスト除去をするためのフィルター作りだ。

 大きな不織布を蛇腹状に折り、それに蒸気をかけて折り目をつけ、油性ペンで印を つけるという仕事内容だ。

 先ほどの仕事からすれば、この作業が複雑になっていて、工程がいくつかある。

 同じB型の中でも、その人にあった作業を職員が判断し選び出していることがわかる。

  そのダスト除去フィルターの組み立てだが、蛇腹状に折っていく作業でも、職員の道具作りが不可欠だ。

 木枠を作り、効率良く仕事ができたり、スチームアイロンの熱が不織布に直接当たらないように、隙間があくように、高さが微調整されていたり、複雑な仕事を潤滑にするために考え出されている。

 支援員の方々は、人の能力を見極める判断が要求される目も必要だし、仕事をスムーズに進めてもらうための道具作りなどの知恵が重要だ。

 その人の癖や動きを活かしたり、僕たちには理解できないこだわりを、仕事に生かしたり、柔軟さと発想が大切で、駆け引きが面白い仕事だと思った。

フィルターを蛇腹状に折り、アイロンをかける。やりやすいように、間違いがないように、木で台をスタッフが考え、より効率良くできるようにした。それもスタッフが観察した結果だろう。

 もう一つの生活介護の部屋。

 午前中は、B型と同じように企業から頂いた仕事をしている。ここでは車のエアバックの中に使われる部品の組み立てだ。

 これにも職員の工夫がなされ、それぞれのパーツを木枠にはめ込み、ワイヤーを通すなど、複雑さをいかに簡素化し、繰り返し作業がリズムよくできるのか、職員の腕の見せ所でもある。

 もう一つ。驚いたことがあった。

 ワイヤーを確実に管に通す作業なのだが、それが確実に入っているか確認するための道具をメーカー側が作ってきた。

 確実に入ると通電し、ブザーがなるという技術者ならではの仕組みだった。

それは『音』で伝える手段だった。

 僕はその発想と技術にも感心したが、それよりも、一企業人が、障がい者と一緒になって、ものを作ろうとする時間が共有できていることに、作業所という場所の必要性を感じた。

 仕事場ではあるが、もっともっと一般の人たちが、寄り道できるような存在になれば、いいなって感じた。

彼の仕事は、組み立て作業なのだが、きちんとジョイントできているか、確認するために音がなるシステムを企業側が考案した。 彼の特性を企業の人が判断し、知恵を絞ったのだろう。こうした一般との接点が作業所の大切なところだと思っている。

 障がい者との関わりは、どんな出会いがあるにせよ、どこかに接点がある。

 作業所は、入り口であり、地域との接点だと思うのだ。

 

 生活支援の部屋は、就労継続支援B型と違い、午後からは、創作活動が行われる。

 絵を描く人やさをり織りをする人で、仕事をしているときと、まったく違う雰囲気が漂った。

 障害の人たちはいたってマイペースを保っているが、納期が決まっている仕事から解放されたスタッフからは、笑い声が増えたようにも思う。

作業所の中でも、企業からの仕事を受け持つ部屋や、絵を描いたりする、自分の創作活動をする部屋に分かれている。それは障がいの持っている個性で判断する。

 その中で中川兄弟が絵を描いている。二人とも障害を持っていて、毎日、能登川作業所に通ってきている。

 僕は淡々と話すスタッフの一言に驚いた。

 「中川さんは、両親が他界されてからは、二人暮らしなんですよ」と当たり前に話す。その言葉に驚いた自分は、障害を持っている人だけで暮らすことは難しいのではないかとどこかで疑っていたと思うのだ。

 いや、できる。問題ないよと言わんばかりに、自分が持っていた固定観念から払拭された気持ちになった。

 終わりが近づき、マイルド五個荘から送迎車が到着した。

 マイルド五個荘とも連携をしていて、能登川作業所は停留場のような、中継点になっている。

 それぞれが今日の仕事を終え、自宅に戻っていった。

 気になった中川兄弟を追いかけ、僕もスタッフとともに自宅に訪問させてもらった。

 琵琶湖にも近い、小さな集落に中川さんの素敵な自宅がある。

 ちょうど社協から派遣されたヘルパーさんが来ていた。

自分の育った地域で当たり前に暮らす。そんな単純なことでも、共に暮らす二人が障がいを持っていると、暮らしのハードルは高くなる。しかし福祉サービスの連携が、繋がっていることで、それは実現できるのだ。

 兄弟は面白い関係というのか、べったりと寄り添う雰囲気ではなく、それぞれがバラバラに行動している。互いに干渉しない暮らしだった。

 その中にヘルパーさんが入っていくのだから、やりとりは難しいだろう。でもそこは、言い合いながらも、うまく関係を保っていた。

 お兄さんのほうが、「店にいく」と出かけた。歩いて3分のところに、なんでも売っている昔ながらの雑貨屋さんがあった。

 そこで、おせんべいを一袋買った。

 「昔っから知っていて、よく買い物に来てくれるわよ!」と店のお母さんが笑った。

 幼い頃から通ってきた駄菓子屋さん。『この前もこのおせんべい買ったよ!』と。 地域の目が、いつも彼らを暖かく見守っている。

 帰り道、花壇の清掃をしている住民の人に声をかけられた。

「あなた誰?」と。

 僕が中川さんと歩いている不審者に見えたのかもしれない。でもその一言で、この集落の人たちが、中川さんのことを気遣い、常に頭の片隅に存在しているということを実感した。

 サービスの連携が常に暮らしのベースにあり、近所の人たちの愛情があることで、僕が心配していたことなど、まったく無用だった。

作業所からスタッフが送迎したあとは、今度はヘルパーさんが入る。でもご飯をたく、風呂を沸かすなど、できる範囲のことは、自分たちで行う。

 「福祉と地域の連携」という言葉をよく、行政側が使っているが、その意味はわかっていても、見る機会が少なかった。

 そのためにスタッフの人たちが、手を差し伸べ、打ち合わせをし、違うサービスの人たちに伝達し、暮らしをサポートしている。

 些細なことでも、当然の暮らしが当たり前の幸せに繋がる。と能登川作業所をみていて思った。

 人がいる場所があって、帰る場所がある。

 中川兄弟のように、地域に溶け込み、見えにくい福祉が支えている形が、シンプルで素敵だと思った。

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